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2008年6月19日

平成20年第2回定例会:一般質問

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6月9日(月)から6月18日(水)の間、第2回横須賀市議会定例会が開会されました。

6月9日(月)の本会議において、木下けんじは港湾行政に関して、市長に対し一般質問を行いました。

一般質問および市長答弁の概要は以下のとおりです。

<一般質問>

○横須賀市の港湾行政について、いくつか市長へ質問します。なお、これからこの質問の中で港湾という言葉を多く使いますが、ここでは漁港などの施設を除いた、商業の港という意味で港湾という用語を用います。あらかじめお断りしておきます。

○さて、本市の都市機能として、港湾の持つ意義は大変大きいものであると常日頃考えております。一方、市政としての港湾の位置づけには時代によって変遷があるようです。

○横須賀の港湾の位置づけを、歴史を追って観てみますと、皆様ご承知のように、横須賀特に浦賀は江戸時代、江戸湾入り口の重要な港湾でした。浦賀には奉行所が置かれ、江戸湾を出入りする船舶を監視すると共に、荷受あるいは積出し、さらには中継貿易の拠点として、当時としては国内有数の貿易港であったと思います。

○その後、明治以降、横須賀には軍港が設けられますが、軍港時代のことは省略しまして、太平洋戦争後本市の港湾は新たな歩みを始めます。昭和251950年に旧軍港市転換法、いわゆる軍転法が施行されます。ここに横須賀市は新たに港湾都市として生きることを宣言したわけです。当時の資料をひもときますと、現在の新港地区や平成町から走水にかけて、大規模な港を建設し、横浜本牧をもしのぐ貿易港を目指す大構想もあったようですが、今となっては夢物語となっています。

○時代は下って、現在の本市の港湾の位置づけを確認しますと、平成9年に決定された基本構想では、まちづくり政策の目標として「横須賀港の機能を強化し、新たな物流拠点を形成する」と謳われています。また、同時期に策定された、2010年を目標年次とする基本計画では、港湾機能の目標として「新たな物流拠点の形成と港湾機能の高度化」という表現で目指す方向を示しています。つまり今から10年程度前までは、港湾機能を強化する大方針が示され、港湾機能を向上させることに意欲的であったわけです。

○ところが、平成17年に改訂された港湾計画では、港湾機能の強化という目標が、大きくトーンダウンしてきます。平成17年改訂の港湾計画では、計画の方針として、第1番目に「暮らしの豊かさと安心の向上」が挙げられています。端的に言うと、海の価値を、景色を愛でたり、海岸で遊ぶ場所と位置付けた訳です。次に2番目の目標として「環境施策の推進」と続き、3番目の目標に至って、「物流機能の強化と再編」という目標設定がされています。つまり、平成17年頃から、本市は海や港湾という物の位置づけを、1番景観、2番環境保護、3番港湾機能つまり物流の場、と位置付けた訳で、都市機能の一部である港湾機能を、あまり重要視しなくなってきたことが、ここで分かります。これで良いのか、というのが私の素朴な疑問です。

○次に、横須賀の港の現状を見てみますと、

平成18年ベースのデータですが、入港船舶約2万4千隻、取扱貨物量1,838万トンです。この数値は、先ほど述べた、港湾計画の目標値の70%程度であり、目標値を大きく下回っています。次に、市の財政的側面から、港湾施設に関わる収支を18年度決算ベースで観ますと、港湾施設使用料いわゆる港湾からの収入が約4億3千万円です。一方港湾の維持管理修繕等を含めた支出は約2億5千万円です。つまり市の財政としては、港湾に係る収支は約1億8千万円の黒字となっています。現在の厳しい財政事情を考えれば、この黒字は大きな魅力です。港湾施設の稼働率をさらに向上させれば、まだまだ黒字幅は大きくなることが期待できる訳です。

○以上述べました視点をもとに市長へ質問します。

○まず第1に、横須賀の港湾を都市機能のなかで、どのように位置づけるとの理念をお持ちでしょうか?海に隣接する都市は、山間部の都市に比べて、大きな資源を持っていることは言うまでもないことです。この、海を持つ都市という大きな利点を、経済的に最大限活用する、つまりは港湾機能あるいは物流機能を充実させる視点は、市政運営にとって重要な点であると思うわけであります。もちろん、横浜や東京港などの大規模な港と肩を並べる等ということは無理でしょうが、それらの港にない利点を探して大規模港の隙間を埋めるような物流拠点があっても良いと思います。市長の率直なお考えをお聞かせ下さい。

○次に2番目の質問ですが、今現在の横須賀の港湾をどのように運用すべきかという点について、お伺いします。都市計画の中で港湾の立地をどのように考えるか重要なポイントだと思います。一般に港湾は、そこに船舶が接岸し、荷役が行われます。そこには桟橋や岸壁のみならず、荷役のための倉庫や荷物の集積場、つまりバックヤードが必要です。また貨物の輸送のためにトラック等が数多く出入りするわけで、そのための道路や駐車場が必要です。このような港湾が持つ特徴を考慮しますと、自ずと住民の生活の場や商業地区から港湾は一定距離離隔された立地となることが一般的だと思います。つまり、港湾地区と市街地区が調和を保って区分されることが必要だと思います。横須賀の港湾をこのような視点から眺めますと、ちょうど長浦港のような風景、つまり桟橋があり、周りには倉庫群がある、そして市街地からは離れているという風景です。一方、新港地区や平成地区はあまりにも市街地や商業地と隣接しています。つまり、港湾機能を追求すると、住民の生活に支障がでるというジレンマをかかえた立地であると考えます。しかし、このようなジレンマを抱えた本市の港湾であっても、今現在そこにある港湾をなんとか活用しなければならない、ということも現実です。時あたかも本年は次の基本計画を検討する年でもあります。そこでお伺いします。市長は本市の港湾の現状をどのように評価されているのでしょうか?新基本計画策定の中で、将来の本市の港湾行政をどのように方針付けるのか?お考えがあればお聞きしたいと思います。

○次に、現実に、今ある港湾を当面最大限活用する方策も重要であると考えます。将来の港湾計画はさておき、短期的目標として、現在保有する施設からいかに収益を上げるか、常に努力を怠るべきではないと思います。つまりポートセールスに努めて、港湾施設の稼働率を上げることです。そこで質問します、今までは、営業努力としてのポートセールスをどのようにしてきたのか?また今後どのような方策をとるべきか?ご所見をお伺いします。

<蒲谷市長答弁要旨>

○横須賀の港湾を都市機能の中でどのように位置づけるのかの理念について

・海を持つ都市という大きな利点を経済的に最大限活用すべしとの基本的考えを持っている。

・新港埠頭は、完成自動車の輸出等、外国貿易の基地として利用促進、並びに大型客船やクルーズ船の寄港を通じ、港を介した賑わい拠点としても活用したい。

・浦賀水道航路入口手前の久里浜地区などは首都圏のゲートウエーとして注目されている。横須賀の港湾を通じ本市の経済活動等を活性化させ、産業の一角として形成していきたい。

・港湾計画においても、横浜や東京港と機能分担及び連携のもと、湾口部に位置する地理的な特徴を生かした内貿物流拠点を目指すこととしている。

○本市の港湾の現状の評価及び新基本計画策定における港湾行政の方針について

・本市最大の公共岸壁である新港埠頭は、自動車の輸出やマグロの輸入などで利用されており、長浦や平成、久里浜埠頭では、三浦半島地域で消費される砂利・砂などの建設資材が取り扱われており、重要港湾として地域に貢献をしている。

・市街地に近い横須賀の港湾は、休憩船舶の利用地として船員の支持もある。

・首都圏の物流基地として横須賀港が関係業界に支持されていると認識している。港湾計画の目標に沿った内貿物流基地の形成を新しい基本計画の中にも同様に明記して、将来目標として引き続き目指してまいりたい。

○ポートセールスについて

・これまでも港運事業者と連携し、横須賀港のパンフレットなどを配付して、港の利用を促進している。

・平成12年に海上運送法が改正されて、国内旅客船事業の参入規制が緩和されたことに伴い、長距離フェリー基地として高速海上輸送に適した港であることをセールスの柱として、横須賀港説明会を毎年1回開催してきた。

 ・説明会は、横須賀市、東京都、九州久留米などで開催して、荷主や物流事業者に案内をしている。

 ・昨年からは、企業を一堂に集めるのではなく、横須賀港を紹介するDVDを作成し、個別の事案ごとに利用促進の対話を重ねている。

 ・今後もいろいろな方法で市長みずから港のセールスを先頭に立って行って、利用促進を図ってまいりたい。