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2009年2月27日

平成21年第1回市議会定例会No1:代表質問1/2

2月27日、本会議において、木下けんじは会派自民党の代表質問を行いました。

2分割して全文を掲載します。(1/2)

 

前 言

こんにちは、自由民主党の木下憲司でございます。質問の機会を与えて頂きましたことに、心からお礼を申し上げます。

  まず現下のわが国の社会情勢ですが、経済情勢の悪化にともない、将来の不透明感、そして不安感が「ちまた」に溢れていると思います。

 これを称して「百年に一度の不況」などとよくいわれますが、少子高齢化、人口減少が進む中、我が国は人類が未経験の社会、経済次元へ踏み込んでいるのではないかともいわれます。

 本市においても、このような情勢は同じどころか、さらに厳しく影響を受け、今までにも増した不安感に陥るのではないかと危惧しているところであります。

 蒲谷市長は、市長ご自身としての第1回目の予算である平成18年度予算を編成した際の感想として「行財政を取り巻く状況は予想を超えて厳しい」そして「今後4~5年間が財政面で底である」というような発言をされています。

 それ以来市長は、厳しい情勢の中、最大限の努力を払われて、「スリムで筋肉質な行財政体質」「元気な横須賀」を目指して来られました。そのご努力に、我が自民党市議団として最大限の敬意をはらうとともに、自民党市議団としても市長とともに横須賀の街造りを進めてきたとの自負を禁じ得ないところであります。

 一方、すでに述べましたような百年に一度の不況という激変が、昨年秋以来我が国を、そして横須賀市を覆っています。この情勢の変化は、蒲谷市政として今まで続けてきた行財政改革への大きな逆風となり、当初の見積もりを大きく狂わせる要素も多々あろうかと思います。

 また、蒲谷市長にとっては、今回の予算編成は4回目であるとともに、市長在任4年間の最終年度でもあります。もちろん、蒲谷市長が昨年12月の第4回定例会において次期市長選挙への出馬表明をされましたことは、元気な横須賀へ向けて更なる努力を続けられる意思表明と我々は受け止めています。

そこで、前段の質問として、市長に対し、施政方針にこめられました、蒲谷市政4年間の総括及び今後の展望という意味合いで、以下いくつかの質問を致します。市長ご自身の率直なご所見等を期待いたします。

 

1 蒲谷市政の総括、今後の展望

(1)わが国の安全保障と横須賀の土地柄

 まず最初に、横須賀の土地柄について、そして我が国の安全保障における横須賀の位置づけについて、さらには今後の都市経営の方向性について、市長のお考えを伺います。

幕末(1865年)、小栗上野介が横須賀に製鉄所(造船所)を建造して以来、横須賀は軍港として海軍とともに発展してきました。横須賀は、首都である江戸や東京に近く、水深の深い良好な港湾であることから、首都防衛を第一義として横須賀はまさに軍港としての宿命を持っていたものと思われます。この地勢的な必然性に着目した先人達は、爾来約150年間にわたり、国家的投資を続け国防能力の維持・向上を図るとともに、横須賀の都市機能の一つである軍港を整備することにより、横須賀市の発展及び市民生活の向上に寄与してきました。

また、日米安保については、日米安保体制における米国の軍事プレゼンスは、依然として不透明・不確実な要素が存在するアジア・太平洋地域の平和と安定を維持するために必要不可欠です。その必要性ゆえに、我が国に米軍基地が置かれている訳で、先ほど申し述べました横須賀の土地柄と相まって米海軍基地が横須賀に置かれているのが現実です。

   この歴史的経緯、すなわち過去から現在まで約150年間にわたり続けられてきた、横須賀という風土の経営努力は、歴史的必然として受け止めるべきものであると考えます。官民一体として蓄積してきた軍港というその財産は、未来に向けて活用することこそ、我々現代に生きている者の責務であると考えます。そして、横須賀市民は我が国の平和のために、そのフロントランナーとして昔も今も国家的要請にこたえてきているとの自覚と誇りを忘れてはならないと思う次第です。

   そこで市長にお伺いします。今後の都市経営において、自衛隊や米軍の存在をどのように位置づけるのか、そして市としてその存在をどのように活用するのか、市長のお考えをお聞きします。

(2)広域行政

次に、広域行政=行政の広域化 について、市長のお考えを伺います。

近年、地方分権改革はますます加速していると感じております。中央における地方分権改革推進委員会などの議論を聞いていますと、地方政府というような言葉も使われ、地方自治の重要性が益々認識されてきていると思います。

地方分権改革には、二つの大きな流れ・方向性があると思います。その第1は、国と地方の関係や役割分担を再整理して、地方の自主性・自立性を高めること、それに関連して国と地方の税財源配分を改めることだと存じます。そしてその第2は、行政の効率化や行政サービスを充実させるために、広域行政を進める、場合によっては市町村合併を進め、更には道州制へ移行するとの考え方です。

そこで、国と地方の権限移譲や財源の問題、あるいは市町村合併や道州制の議論はさておくとして、ここでは広域行政に対する市長のお考えを伺います。

現在、本市で検討中の広域行政は、ごみ処理の広域化と消防の広域化の2点であると承知しています。現在本市が抱える広域行政の検討項目としてのごみ処理と消防について、個々の詳細をこの場でお伺いするつもりはありません。広域行政はそもそも、事務事業なり行政サービスの効率化・合理化を目的としたもので、財政的には費用対効果の向上、行政サービスとしてはその質の向上を目指しているものと考えます。また、一般的には広域行政アイテムとして考えられるのは、すでに述べましたごみ処理、消防以外にも、幅広く見れば、後期高齢者医療保険制度などの福祉や文化教育の分野も考えられます。そして、このような個々の事業が広域化され、それが進展した結果、市町村合併も視野に入る、という流れが一般的ではないかと考えます。

全国的にも、少子高齢化社会の進行や、人口減少、そして地方財政の悪化などが進んでいますが、このような状況を考慮すれば、地域間の連携を進めた広域行政により、財政的な節約そして行政サービスの質の向上を目指すことは今後ますます必須のことと思います。

広域行政に関して、市長の所信を御伺いします。

(3)新世紀ビジョンの総括と新基本計画への意気込み

次に、新世紀ビジョンの総括と新基本計画策定への意気込みについて、市長の所信を伺います。

新基本計画は、来年度平成21年度及び22年度に策定作業が本格化し、平成23年度から施行の予定となっています。新基本計画の作成方針としては、目標として「元気な横須賀」を継承し、新世紀ビジョンで示す4つの将来像の内容は、重点施策として再構築されると伺っています。

そこでお伺いしたいのですが、新世紀ビジョンの政策内容が新基本計画へ取り込まれることを前提としてですが、現在進行中の新世紀ビジョンの成果なり実績がまず評価されること、そののち新基本計画が検討されるべきと思うのですが、現時点における新世紀ビジョンの評価なり、総括をどのように受け止められているのでしょうか。

経済情勢の低迷・悪化や少子高齢化社会の進行などの社会情勢の変化のため、市が独自になにかできる部分が少なく、情勢の変化に翻弄される部分も多いことはよく理解できます。しかし、このような情勢の変化を踏まえて、必要であれば所要の修正を加えることも避けられないと思います。

新基本計画の策定にあたり、新世紀ビジョンを、現時点でどのように総括するのか、そしてその結果としての新基本計画策定への意気込みについて、市長の忌憚のないご意見を伺います。

(4)行財政改革の成果と今後の見通し

次に、行財政改革の成果と今後の見通しについて、いくつか質問します。

 

ア 財政の見通し

    まず、財政の見通しについて伺います。

    21年度予算編成の方針として、①財政規律を守る②歳出削減だけではなく、歳入増を図るため、補助事業を活用する、などが掲げられておられますが、妥当なものであると認めます。財政事情が厳しい中、最大限の努力を払われ予算を編成されたものと、その御苦労を察します。

    そこで将来の財政見通し、そして今後の財政運営の基本的なお考えを伺いたいと思います。

    本市の財政事情が近年厳しいことは、市長もたびたび言及されています。少子高齢化が進行し、人口が減少していく中、何回も申し上げました現下の不況が追い打ちをかけていると思います。

    こうした状況下、国政では100年に一度の不況を理由に、行財政改革の「たずな」をゆるめているようにも見えます。緊急避難的な政策は、一つの理由ではあるでしょうが、結果として借金のつけを後世へ残すことにほかなりません。

    市の財政において緊急避難的な財政運営をとるとすれば、もともと経常収支比率が良いわけではないのですから、結局は基金の取り崩しと新規債の発行ということにならざるを得ないと思います。基金は本来緊急避難的な性格を持つ財源ですから、やむを得ない面もありますが、新規債の発行は借金のつけを子や孫の世代へ残すわけですから、何としても避けるべきだと私は思います。つまり、国の政策誘導で実施する新規事業は良いとしても、本市が続けている行財政改革の方針、例えば新規債発行比率の目標値を75%以下とする、などの方針は今後とも維持して、この不況を乗り切るべきだと私は考えます。

    将来の財政の見通しと、今後の財政運営の基本的な考え方について、市長のご所見を伺います。

イ 集中改革プラン、職員数の削減

    次に、行財政改革の2番目の質問として、集中改革プラン、その中でも人員削減の効果についてお伺いします。

    集中改革プランそして事務事業の見直しとして、年々職員数削減に努力され、その結果として今年度平成20年度だけでも、135人の削減、そしてその財政効果は約18億円と見積もられるなど、スリムな行政へ向けたご努力に敬意を表します。また、職員削減というある意味痛みを、職員の皆さまで耐えてこられたことに、関係者の皆様のご努力を高く評価するところです。

    一方、職員数削減の現状として、実績データベースの、平成18年度から今年度までを見てみますと、正規職員数の削減229人に対して、再任用や非常勤の職員合計139人が増えています。

    正規職員を削減して、その減少分の仕事を非常勤等に振り替えることは、人件費の水準の違いから、総人件費の抑制に大きな効果があることは理解できます。

    しかし、行財政改革の究極の目標は、事務事業を見直して、仕事量そのものを減らすことにより、人員削減効果を得るものだと思います。安易に人件費の低い非常勤等へ移行するのでは、真の意味での行財政改革には道半ばだと思います。

    またそのためには、仕事の見直しと並行して、職員の意識改革や能力向上にも努力する必要があると思います。その結果がスリムで筋肉質な行政へとつながるのではないでしょうか。

    集中改革プランとしての人員削減について、市長のご所見を伺います。

 ウ 指定管理者制度

    次に、指定管理者制度について御伺いします。

    平成15年に地方自治法が改正され、指定管理者制度が創設されましたが、本市では平成16年から各種施設へ順次導入され、現在では141施設が指定管理者制度で運営されていると聞いています。ここに至るまで、制度構築に携わった関係者のご努力には敬意を払います。

    指定管理者制度の目的は「住民サービスの向上」と「経費の削減」の2点であると理解していますが、現状の市財政を考慮すると、経費の削減効果に大きく着目したいと思います。平成18年度決算の際のデータでは、指定管理者制度へ移行した施設の経費は、その前後を比較すると合計で年間約3億2千万円の削減効果があったとのことです。

    昨年12月に「指定管理者制度に関する指針」を定められ、市として今後とも指定管理者制度を積極的に導入する方針と伺っております。私としても、是非ともこの制度を推進し施設運営の効率化に努めて頂きたいと思っております。

    そこでお伺いします。先ほど141施設が指定管理者へ移行したと言いましたが、市の当該施設数は全部で約700だそうです。今後多くの施設を指定管理者へ移行することを検討されると思います。その中には、大きいところでは美術館、図書館、保育園そして斎場などが残っています。各施設がこの制度の目的に適合しているのか等々、見極める必要もあろうかと思います。各種施設を指定管理者へ移行することについて、その方向性なり方針についてどのようにお考えでしょうか。

 エ 発注調達・契約業務

 次に、市が行う、発注調達・契約業務全般について質問します。

    市は、公共事業や物品の購入等々、いろいろな事業を発注しますが、平成19年度のデータでは、市は合計1712件の契約業務を行っています。

これらは、道路や学校など市民ニーズに対応するためそれぞれの公共工事等が行われ、当然のことに、結果として市民の便益に供することとなります。一方、市が実施する調達や工事等は、別の側面として工事等の受注者である事業者を通じて地域の雇用や経済を支えているということも現実であるとおもいます。

先ほど地方分権改革について少し述べましたが、地方分権改革の大きな柱である、国から地方への権限委譲、財源の移譲は、今後ますます加速する方向にあると思います。そうした場合、結果として、市の事務事業が質量ともに拡大することが予想されます。そのことは、市が行う公共事業等の発注件数や契約数、そしてその金額の増加へつながるのではないかと思います。

この状況を考えますに、地方分権改革の成果が、地方の自立や行政サービスの充実にあることは論を待ちませんが、その異なる側面として、公共事業等の発注業務が間接的に、経済効果の波及として、市民住民へ再配分されても良いのではないかと思う次第です。

入札制度において、市内事業者を優先する制度として、現状でも工事成績付条件付入札制度があり、価格以外の要素も考慮する総合評価方式もあると聞いています。入札制度の原則の一つとして、「競争性」があることは当然でありますが、それを踏まえた上で、市内業者や市内製造品を優先し、発注工事や物品調達を通じて市民全体へその経済効果を波及する方策を検討すべきと考えます。

以上、契約等に関する市内事業者の優先について、市長へお伺いします。

 オ 市民協働

 次に、行財政改革に関する質問の最後として、市民協働について御伺いします。

    これからの都市経営において、市民協働というアプローチはますます重要になると受け止めています。市民の価値観や生活様式が変化し、市民の行政ニーズが多様化する現状において行政と市民が連携して市民協働という形で街造りを進めることは、財政事情が厳しいことと相まって、市長がいわれる「元気なよこすか」を実現するために重要な要素であると考えます。

    そのため本市では地域協働プラン事業など、多種多様な事業を実施して来られましたが、関係者の御努力に敬意を払う次第です。

    そこでお伺いします。これからの市政にとって市民協働の必要性、重要性がますます増大することは論を待たないことですが、市長として今後の市民協働の方向性について、どのようなお考えをお持ちでしょうか。

    昨年、議会の視察で、関西方面の都市2つを訪れ、それぞれの都市の市民協働の状況を見て参りました。1番目の都市は、古くから住民自治の意識の強い風土を持つ都市で、ある意味、伝統的に住民が行政をリードしているような雰囲気をうかがわせる都市でした。2番目の都市は、大都市圏に位置しており、ベットタウンの傾向の強い都市でしたが、流動人口が多い故に、古くからの住民と新規の住民の間で自治意識に温度差がうかがわれるような都市で、市民協働は道半ばのような印象を受けた次第です。

    そこで申し上げたいことは、横須賀には横須賀の風土や歴史があり、それが都市としての性格であると思います。横須賀の人口は、江戸時代は数千人であったものが、現在は四十万人都市であると、流入人口の多い都市だと思います。また、明治以来、軍港都市として栄えましたが、そのことは先進都市であるとともに、国の動向に住民生活が左右される傾向の強い都市であったと思います。市民協働を推進する上で、危惧することは行政がいくら旗を振っても、市民住民が同調せず、足並みがそろわないことがあるかも知れません。そのためにも、横須賀の性格を考慮して、その性格に合った市民協働を模索すべきと考えますが、市長のご見解をうかがいます。

 

 以上が、私の質問全体の前半部分です。