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2009年5月 3日

ソマリア沖・アデン湾海賊対処活動

海賊対処のためソマリア沖へ派遣された護衛艦部隊(さざなみ、さみだれ、隊員約400名)が活動を開始してすでに1か月以上が経過した。

この活動は当面のところ海上警備行動に基づく応急的な任務とされているが、4月23日に海賊対処法案が衆院を通過したことにより、新法による活動となる目途がついたといえる。海上警備行動による活動では、保護対象船舶の制限や、武器使用基準の制限など、任務遂行に制約があったが、新法ではそれらが改められ、海賊対処の実効性がより確保されることとなる。

もとより海軍の任務には、伝統的に警察活動が含まれており、作戦環境や脅威度の違いにより、海軍に警察任務の遂行が求められる。つまり、海上警察による警察活動よりも、より困難な任務態様が予想されることからこそ、海軍による警察活動が求められるのであり、その任務権限に相違があることは当然であろう

3月14日に呉を出港して以来、手足を縛られて活動せねばならない、現場隊員諸君の苦悩を思えば、新法の早期成立はそれらを多分に軽減するであろう。しかし、派遣当初から新法を準備できなかったことは政治の怠慢であり、現場の自衛官に、一時的とはいえ、違法・脱法行為を強要したとも受け取れる。シビリアンコントロールの意味を履き違えているといわれても仕方がない。

(5月3日記)